「世界のウチナーンチュ大会」の前夜祭で、国際通りをパレードする世界各地から集まった人たち=26日午後、那覇市、日吉健吾撮影
沖縄からの移民やその子孫が親交を深める5年に一度の「世界のウチナーンチュ大会」が27日から沖縄県で始まる。26日には、前夜祭として、那覇市の国際通りでパレードがあり、参加者は各国の民族衣装を身にまとったり、国旗を振ったりしながら練り歩いた。
今回で6回目。海外にいる沖縄県系住民は、県の推計で約42万人で、海外から7千人以上が「里帰り」する見込みだ。県人会長ら一部の招待者を除き渡航費用などは自己負担。
沖縄の海外移民は1899年のハワイから始まり、ペルーやブラジルなどへと続いた。人種差別や過酷な労働などに直面しながら、戦前は移民からの送金が県経済を支えた。沖縄戦で故郷が焦土となると、救援物資などを送り、復興を後押しした。大会はこうした功績に感謝し、ウチナーンチュの絆を次世代につなごうと始まった。当初は移民世代の参加が多かったが、近年は現地で生まれた、沖縄を知らない若い世代の参加が目立つという。
30日まで、ルーツ探しの相談会や各市町村での歓迎行事などがある。ペルーから初めて沖縄に来た4世のカナシロ・セサルさん(15)は「とてもきれい。先祖の島に来られてうれしい」と笑顔だった。(岡田玄)