原子力規制委員会は26日、40年を超える運転を目指す関西電力美浜原発3号機(福井県)について、新規制基準に基づく設備の詳しい設計を記した工事計画を認可した。運転の延長に必要な三つの許認可のうちの二つ目。三つ目の運転延長の認可も、運転開始から40年となる11月末の期限までに認められる見通しだ。延長が認められれば、関電高浜原発1、2号機(福井県)に続き2例目となる。
工事計画は、原発の安全対策の基本方針が新基準を満たすよう、設備の詳しい設計を具体的に記した計画書。美浜原発は、想定される地震の揺れが最大993ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)と大きく、重要設備の耐震対策が最大の焦点だった。規制委は、関電が耐震工事後に改めて設備を揺らす試験をして最終確認することを前提に工事計画を認可した。
審査は今後、原子炉などの劣化状況が運転延長に耐えられるかの判断に移る。延長認可が出れば、2036年までの運転が認められる。
関電は、耐震工事が20年3月までかかると見ており、再稼働はそれ以降になる見通しだ。