震源に近い伊中部ノルチャで30日、避難所に避難した住民ら=山尾有紀恵撮影
イタリア中部を10月30日に襲ったマグニチュード6・6の大地震で、避難者が数万人に膨れあがっている。8月下旬の大地震以降、余震を恐れて車内などに寝泊まりする人も少なくない。被災者たちはやむ気配を見せない地震に不安を募らせ、不自由な生活を強いられている。
イタリア中部、M6.6の地震 大聖堂の壁など崩壊
「家が心配だから町を離れず、今日も車の中で寝て様子をみる」。震源に近いノルチャ中心部に住むサンドロ・アントニウッチさん(68)は相次ぐ地震におびえ、ここ10日ほど家の近くに止めた車の中で寝泊まりしていた。「今回の地震は前のよりも恐ろしかった」。幸い自宅は無事だったが、町の中心部全体が立ち入り禁止になり、家にはもう戻れないという。
ホテル従業員のティツィアーノ・チェラートさん(59)も8月以降、自宅そばの小屋で寝泊まり。「家は耐震なので大丈夫だったが、妻と町を出ようか話し合っている」と語る。
今回の地震の規模は、1980…