麻疹(はしか)や風疹などの定期の予防接種で健康被害につながりかねないミスが2015年度に6168件あったと、厚生労働省が発表した。制度が始まった13年度は4596件、14年度は5685件と年々増加しており、厚労省は原因分析と対策を進めるとしている。
15年度に最も多かったのは、次の接種までに空けねばならない「接種間隔の間違い」で2991件。接種回数を誤る「不必要な接種」は925件、「期限切れワクチンの使用」は671件だった。「対象者の誤認」も487件あった。
使用済みの針を使ったり、医師が自身に誤って針を刺した後に子どもに接種したりするなど、血液感染の恐れがある事例も8件あったが、健康被害は報告されていないという。(竹野内崇宏)