選挙期間中、子どもの遊び部屋にした事務所の一室で、支援者のママ友や子どもたちと昼食をとる上野蛍さん(左端)=3日、富山市
政務活動費(政活費)不正で12人が辞職したことに伴う富山市議会(定数40)の補欠選挙が6日、投開票された。「辞職ドミノ」が始まって約2カ月。不正発覚前の欠員1を加えた被選挙数13の短期決戦に、すべて新顔の25人が立候補する異例の展開となった。不正の再発防止などをめぐり、主張が繰り広げられた。
政活費不正で揺れた富山市議会を再生しようと、候補者25人のうち最年少だった無所属新顔の男女2人は「普通の市民」の立場からそれぞれ初の選挙戦に臨んだ。政党の支援を受けず、家族や友人らが支えた。
「政活費不正で使われたお金は、子育てや介護サポートなど様々な福祉の充実にあてられたはずです」
5歳、3歳の2児の母で元介護施設職員の上野蛍さん(32)の声が響く。名前の「蛍」にちなんだイメージカラーのオレンジのセーターとダウンジャケットを着て街頭に立ってきた。
市内で生まれ育ち、夫と交代で保育園に子どもを送る生活。政活費不正を知り「女性、市民、子育て目線で市議会を変えたい」と立候補した。午前7時すぎに迎えに来る軽乗用車の選挙カーに乗り込む毎日で、立候補を機に仕事は辞めた。
選挙活動は、保育園や子どもの…