接戦11州をめぐる攻防
米大統領選は8日(日本時間8日夜)に投票が始まる。最後の週末、逃げ切りを図る民主党のクリントン前国務長官(69)と、猛追する共和党トランプ氏(70)は、勝敗のカギを握る接戦11州を駆け巡り、政策そっちのけで中傷合戦を繰り広げた。支持率が伯仲する中、世論調査ですくい取れない「隠れトランプ票」の動向も注目される。
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トランプ氏は5日、1人でフロリダ、ノースカロライナ、ネバダ、コロラドの四つの接戦州を駆け巡った。ネバダ州の演説では、会場から「銃だ」との声が上がり、大統領警護隊(シークレットサービス)に促され、かがみながら壇上から退避する騒ぎがあった。
しかし、トランプ氏はすぐに演説を再開。クリントン氏を猛追していることを踏まえて「我々が阻止されることはない」と語ると、聴衆から喝采を浴びた。
トランプ氏は10月上旬、女性を蔑視する「わいせつな会話」の録音テープが暴露されて以来、共和党主流派の議員らの「援軍」を失った。「ラストサンデー」となる6日は、ミシガン州やペンシルベニア州など、産業が廃れた地帯(ラストベルト)を中心に、過去最多の5州で集会を開く孤軍奮闘ぶりだ。
10月下旬まではクリントン氏が優位だったが、連邦捜査局(FBI)が、クリントン氏の私用メール問題について、捜査再開を公表すると情勢が一変した。
各種調査では、10月中旬まではクリントン氏が当選に必要な選挙人総数の過半数270人に迫る260台を維持していた。しかし、今は210台に低下。勝敗の行方は、11ある接戦州の結果に絞られつつある。
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