離陸した瞬間の機体=滋賀県彦根市
乾電池で1人乗りの飛行機を10キロ超飛ばし、ギネス世界記録の認定をめざす試みが6日早朝、滋賀県の琵琶湖であった。挑戦したのはパナソニックと東海大学の学生チーム。日の出とともに機体は空に舞い上がったが、約3・5キロ進んだ湖上で翼が折れて着水し、記録認定とはいかなかった。
機体は、東海大工学部(神奈川県平塚市)の学生ら51人でつくる人力飛行機製作チーム「TUMPA(ツンパ)」が半年かけて設計、製作した。両翼の長さは26・2メートル、機体の長さ7・1メートル、高さ3・35メートル。炭素繊維強化プラスチックや発泡スチロール、木材などを使って軽量化し、重さを約77キロに抑えた。パナソニックが市販するアルカリ乾電池「エボルタ」の単3電池を640本、機体の「脚」の部分に積み、プロペラを動かす仕組みだ。
当初は3日早朝の飛行を計画していたが、風が強すぎて航空当局の許可が下りず、6日に延期した。
6日午前6時37分、大勢の見物客らが見守るなか、琵琶湖の彦根港(滋賀県彦根市)にもうけられた臨時の滑走路を飛び立った。時速約35キロで進み始めたが、約6分後、3・5キロ地点で主翼の一部がねじれて失速。翼が折れて着水し、機体も破損した。パイロットの学生は救出され、大きなけがはなかった。
学生チームを指導し、監督を務…