「絶対に赤字にならない」などとうそをつき、古本店で購入した書籍をインターネットで転売する「せどり」による副業をもちかけたとして、宮城県警は15日、仙台市に事務所を置いていたソフト開発会社「クリック・スクエア」の実質経営者、伊藤雅基容疑者(46)=東京都港区=ら3人を、特定商取引法違反(不実の告知など)の疑いで逮捕し、発表した。
ほかに逮捕されたのは菊池貴洋(43)=岩手県奥州市=と佐藤信弘(55)=仙台市泉区=の両容疑者。
生活環境課によると、伊藤容疑者らは昨年7月ごろ、副業サイトに登録した京都市内の女性(42)や東京都内の女性(39)に電話をかけてせどりをすすめ、「1日2時間くらいで月に7万~8万円稼げます」などとうそをついた疑いがある。また、契約の際にクーリングオフ期間を規定よりも短く書いた書面を配布していた疑いがある。
誘いに応じた人には入会金を払わせたり、古本の転売可能価格を調べるためのバーコードリーダーのような機材などを約30万円で購入させたりしていた。伊藤容疑者らが全国の200人以上から約6800万円を得たと県警はみている。購入者は「転売後の利益はほとんどなかった」「一番多くて月に千円ほどだった」などと話しているという。