トランプ政権に入る人物とトランプ氏の発言
米国のトランプ次期政権の地金が見えてきた。18日に発表した主要3ポストで、反イスラム主義や水責め拷問を肯定するような強硬派の人材を起用した。現実的路線や議会との融和を演出しつつ、自身がこだわる政策では譲らないという思いが透けて見える。
特集:ドナルド・トランプ氏
安全保障政策を統括する国家安全保障担当大統領補佐官に、マイケル・フリン元国防情報局長(57)が指名された。トランプ氏は声明で「イスラム過激派によるテロを打倒し、政治的挑戦のかじ取りを担い、米国と外国を守るため、フリン氏がそばにいてくれるのをうれしく思う」と語った。
司法長官にジェフ・セッションズ上院議員(69)、中央情報局(CIA)長官にマイク・ポンペオ下院議員(52)も指名した。
しかし、米メディアは、3人が過去、イスラム教徒を敵視し、人種差別的な考えを持つ発言をしていたことを一斉に報じた。
フリン氏は「イスラム教を恐れることは理にかなっている」と発言。セッションズ氏は不法移民への強硬論者で、全米有色人地位向上協会が「深く心を痛める」と声明で批判した。ポンペオ氏はCIAによるテロ容疑者への「水責め」を擁護していた経緯がある。
こうした主張は、トランプ氏が選挙で訴えた「イスラム教徒の一時入国禁止」「不法移民の強制送還」などの考えに合致する。
トランプ氏は大統領選の勝利演…