永六輔さんとの思い出を語る加藤登紀子さん=東京都渋谷区 7月に83歳で亡くなった永六輔さんの最後の歌詞に、歌手の加藤登紀子さん(72)が曲をつけた歌「ともだち あなた 戦う心」が完成し、収録した加藤さんのミニアルバムが25日に発売された。加藤さんは「今の時代をがんばって生きている人たちへの大きなエール。永さんが届けたかったはずの人たちに、この歌を届けなきゃという思いで歌った」と話す。 加藤登紀子さん「がんばる人へエール」 一問一答 永さんとは高校3年生の時に知り合ったという加藤さん。当時、東京・内幸町にあったNHKの近くに父が支配人をするスタジオがあり、永さんが台本を担当する「夢であいましょう」もそこで放送していたという。番組からは「上を向いて歩こう」「こんにちは赤ちゃん」など、当時作詞家としてもヒットを連発した永さんの曲が生まれた。 2011年、加藤さんのコンサートにゲスト出演する予定だった永さんは、足を骨折して入院。その際、涙を流しながら「こんなに長くお友達でいるのに、ひとつも作品を残せていない」と、加藤さんに作詞を約束したという。 13年に歌詞が届き、曲を付けた加藤さんは「2番以降も作詞をお願いしたい」と録音したCDを永さんに送った。しかしその頃から永さんの体調が悪化。続きが届くことはなかった。永さんの死後、娘婿の良明(よしあき)さん(59)から「2番の歌詞は登紀子さんが作って」と言われ、完成させた。「淋しさには優しさを 悲しみには愛を注ぎ 苦しさのひとつひとつ心に刻む」――。「2番は永さんの思いに対する答えとして作詞した」と加藤さんは話す。 原発や環境問題などで発言を続… |
永さん最後の作品を歌に 加藤登紀子さん「届けなきゃ」
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