核兵器禁止条約交渉入りへの態度は…
日本政府は、来年3月に国連で始まる核兵器禁止条約交渉に参加することを決めた。日本政府関係者が明らかにした。10月の国連総会第1委員会で採択された交渉開始決議には反対したものの、被爆地広島出身の岸田文雄外相の意向もあり、交渉の場で日本の考えを訴えることにした。
特集:核といのちを考える
外務省によると、決議に反対しながら交渉に参加するのは日本だけ。12月上旬の国連総会本会議でも決議が採択され、正式に条約交渉入りが決まる見通し。日本はこの場でも反対票を投じつつ、投票理由の中で交渉参加の意向を明らかにする方向で調整している。
同条約は核兵器を法的に禁止する内容で、メキシコなどが提案。米国、ロシアなど核保有国の多くが反対に回る中、委員会では国連加盟国の3分の2近い123カ国が賛成した。米国の「核の傘」の恩恵を受ける日本は、核の抑止力に基礎を置く国際安全保障のバランスが崩れるなどとして反対した。
その後、日本政府は交渉参加の…