米大統領選でミシガン州開票点検委員会は28日、同州で共和党のドナルド・トランプ氏(70)が勝利したと認定した。これで全州で勝者が確定し、獲得選挙人総数はトランプ氏が306人、民主党のクリントン前国務長官(69)が232人になった。
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同州ではトランプ氏とクリントン氏が大接戦となり、投票日から約3週間、勝者が決まらない異例の事態が続いていた。AP通信によると、同委員会はトランプ氏が得票率47・6%で、クリントン氏の47・4%を上回り勝利が確定したと認定した。
同州は産業が廃れた「ラストベルト」に位置し、トランプ氏が白人労働者への支持拡大を狙った重点州。事前の世論調査ではクリントン氏優勢だったが、逆転した。共和党候補が同州で勝利したのは1988年以来。
ただ第3党「緑の党」の大統領候補だったジル・ステイン氏は選挙結果が不正操作された可能性があるとして、ミシガン州やペンシルベニア州で近く再集計を求める方針だという。ステイン氏はウィスコンシン州にも再集計を要請し、同州は再集計に着手することを決めている。(ワシントン=佐藤武嗣)