モデルの押切もえさんなど芸能人の女性ら4人のスマートフォンに不正にアクセスし、メールなどをのぞき見したとして、警視庁は30日、日本経済新聞社のデジタル部門に所属する20代の男を私電磁的記録不正作出と不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。「女性芸能人のメールが見たかった」と容疑を認めているという。
捜査関係者によると、男は2014年、押切もえさんや、元NMB48の渡辺美優紀さんら4人のスマートフォンについて、メールを設定するサイトに不正アクセスし、パスワードを勝手に変更。データ共有サービス「iCloud」(アイクラウド)やメールなどを勝手に見た疑いがある。同庁は、保存されていた電話帳や写真などがのぞき見された可能性があるとみている。
4人のスマートフォンはソフトバンクと契約しているもので、メールの設定には「My softbank」というサイトで電話番号とパスワードの入力が必要。男は、なんらかの方法で電話番号を入手し、パスワードは芸能人のブログやフェイスブック(FB)から得た情報や誕生日などを織り交ぜて、類推していたという。
芸能人の個人情報ののぞき見をめぐっては、長澤まさみさんや北川景子さんらのフェイスブックやiCloudをのぞき見したとして、長崎県の男が今年5月、警視庁に不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕され、その後、執行猶予付きの有罪判決を受けた。この男も、パスワードを誕生日などから推測していた。