経団連は30日、学生に自分に合った企業を探してもらうインターンシップ(就業体験)について、これまで「5日間以上」としていた条件を撤廃する方針を固めた。約1300社の会員企業を対象にした就職活動の指針を改める。1日だけの開催も可能になり、短縮化が進みそうだ。
新卒学生の就職活動の日程も、今後数年間は、今年(2017年春入社)と来年(18年春入社)と同じく、「3月に会社説明会解禁」「6月に面接など採用選考解禁」を続けることも固まった。いずれも来年1月に正式に決める。
学生に職場体験をしてもらうインターンだが、実際には選考に結びつける企業も少なくない。経団連の会員以外の企業では、1日や2日の短期間のインターンを行う企業も多い。説明会が解禁される前の2月などに短期間のインターンを行う企業も急増中で、事実上の説明会になっているとの指摘もある。
経団連は、インターンと選考は結びつけないという原則は維持する。そのうえで、会員企業が工夫しやすいように、指針で定めた「5日間以上」という規定は削除する方針だ。
また、経団連は、19年春採用の新卒学生を対象にした就活日程の検討を進めてきたが、今年と来年と同じにする。就活の日程は2年連続で変更になり、再び変えると学生に混乱を招きかねないため、経団連は「当面は日程を変えず、定着を図りたい」(幹部)と今後数年間は維持する考えだ。(編集委員・堀篭俊材)