大坂夏の陣で激戦となった「道明寺の戦い」について語る大阪高低差学会の新之介さん(中央)=大阪府柏原市
寺社や城跡などの名所・史跡ではなく、まちなかの何げない高低差や坂に残る歴史の痕跡を求めて歩く「地形歩き」。刊行されている関連ガイドブックの売り上げは好調で、筆者らが案内するフィールドワークも人気だ。
10月下旬、町歩きブロガーの新之介さん(51)=ペンネーム=が「世話係」を務める「大阪高低差学会」が、大坂夏の陣(1615年)で「道明寺(どうみょうじ)の戦い」の舞台となった大阪・古市(ふるいち)古墳群と玉手山(たまてやま)丘陵を歩くフィールドワークを催した。集合場所の近鉄土師(はじ)ノ里(さと)駅には、予定を上回る約70人の参加者が集まった。
古市古墳群の近くにある「段丘崖(だんきゅうがい)」の高低差を、坂や階段を上り下りして体感。新之介さんは「豊臣方が見通しのいい高所に布陣したことが実感できるでしょ」と語った。豊臣方の武将・後藤又兵衛が奮戦した玉手山丘陵に上ると、対岸に南北に並んだ古市の巨大古墳が一望でき、参加者から歓声が上がった。
新之介さんは2013年春に大…
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