福島県は2日、福島市岡部東町の民家の庭先で、鳥インフルエンザに感染した疑いのあるオオハクチョウ1羽が見つかった、と発表した。2度の簡易検査で陽性反応があったため、北海道大で確定検査をする。
2日早朝に、庭先でオオハクチョウが死んでいると住民から県警に通報があった。県自然保護課の職員と県野生生物共生センターの獣医師が相次いで簡易検査し、陽性と確認した。県は検体を北大に送り、確定検査をする。結果が出るまで数日から1週間ほどかかる見通し。陽性が確定すれば、福島県内では2011年2月以来となる。
福島県によると、オオハクチョウが発見された民家は、福島市中心部の阿武隈川近く。近隣にハクチョウの大規模な飛来地となっている「あぶくま親水公園」がある。発見場所から半径3キロの範囲には、ニワトリ数十羽を飼う農家が1軒あるほかは、大規模な養鶏施設はないという。
県と環境省は同日、このオオハクチョウの発見場所から半径10キロ以内を監視重点区域に指定した。今のところ、区域内で他に死んだり衰弱したりしているオオハクチョウは見当たらないという。