「パリピ」「ゲスい」は「ほぼほぼ」定着?――。今年よく見たり、聞いたりした言葉のうち、辞書を編む専門家らが選んだ「今年の新語2016」のベスト10が3日、都内で発表され、大賞に「ほぼほぼ」が選ばれた。
「新明解国語辞典」などを出版する三省堂が主催。一般から寄せられた1182語から、辞書の編集委員ら4人が「すぐに廃れることなく、今後定着し、辞書に掲載されてもおかしくない」10語を選び、語釈を付けた。
発表会で「ほぼほぼ」の語釈として「『ほぼ』よりも話者の期待がこもるぶん、話している方では度合いを高めているつもりでも、受け取る方からは不安に思われる場合もある」と説明されると、会場からは笑いが漏れた。
ゲストとして招かれたタレントの伊集院光さんが、理想の死に方を示す「ピンピンコロリ」という言葉が高齢者の間で「PPK」と略されている事例を紹介。「同じ世代や、同じ考えの人しかわからない言葉の分断化が進んでいるのでは」と指摘した。(山本亮介)