ローマで5日未明、レンツィ首相の辞意表明に歓喜する市民ら=山尾有紀恵撮影
「レンツィはもういない。レンツィは去れ」
国民投票敗北、イタリア首相が辞意 「改憲反対」が優勢
イタリアのレンツィ首相が進退を賭けた国民投票で敗れ、辞任表明した直後、ローマ中心部の首相府前には、旗やプラカードを掲げた「反対派」の市民らが集まった。シュプレヒコールを上げながら街中を行進し、勝利を祝った。
会社員のマルコ・ベネベントさん(56)は「とても満足だ。レンツィは欧州連合(EU)側とべったり。今回の結果は、EU離脱の国民投票に等しい特別な意味がある」と語った。
自らの内閣を「改革実行内閣」と位置づけてきたレンツィ氏は、選挙法改正や労働市場改革を推し進め、EUなど国外からは一定の評価を得てきた。だが、足元のイタリアでは、こうした改革が既得権益層やEU向けのもので、庶民が置き去りにされてきたと不満を持つ人も多い。
また強い指導力を誇示する政治…