ウィーンで4日夜、オーストリア大統領選の結果に喜ぶリベラル派ファンダーベレン氏の支持者たち=喜田尚撮影
リベラル派と右翼ポピュリスト政党の候補との間で、大接戦が予想されたオーストリア大統領選は4日、予想外のあっけない決着となった。欧州で右翼ポピュリストが伸長するなか、欧州統合推進派の「緑の党」元党首ファンダーベレン氏は「各国へのメッセージになる」と胸を張った。
オーストリア大統領選、リベラル派が右翼候補破る
4日は当日投票分の開票だけで、得票率差は3・3ポイント。民間調査機関は、5日開票の不在者投票分を加えた最終得票率の差は6ポイント以上に広がるとみている。
5月に行われた前回の決選投票でもファンダーベレン氏が勝っていたが、両者の差はわずか0・7ポイントだった。投票後、開票作業に不正が見つかり、憲法裁判所がやり直しを命じた。
ウィーン市内で開かれたファンダーベレン氏陣営の集会では数百人の支持者が集まり、歓呼の声をあげた。大学研究員のペーター・バンドアーさん(33)は「この結果は期待していたが、予想していなかった」と驚きを隠さなかった。
ファンダーベレン氏が「私たち…