産経新聞の編集委員がフェイスブック(FB)に投稿した内容で名誉を傷つけられたとして、民進党の小西洋之参院議員が550万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5日、東京高裁であった。河野清孝裁判長は、編集委員に投稿の削除と110万円の支払いを命じた一審・東京地裁判決を支持し、双方の控訴を棄却した。
問題となったのは、昨年4月に阿比留瑠比・政治部編集委員兼論説委員が自身のFBに書いた投稿。
判決は、阿比留氏が投稿の中で匿名で取り上げた人物について、「小西氏と理解されることは明らかだ」と指摘。FBの投稿は拡散すると削除が難しくなることなどに触れ、名誉毀損(きそん)を認めた。
判決を受け、小西氏は「阿比留氏は判決を真摯(しんし)に受け止め、報道責任者の自覚を胸に、安保法制の違憲問題の報道にも励んで頂きたい」、阿比留氏は「主張が認められず残念です。上告する方向で検討しています」とコメントした。