シリアのアレッポで12日、国旗を掲げるアサド政権の支持者=ロイター
シリア北部にある内戦の最激戦地アレッポの反体制派関係者は13日、内戦勃発以来反体制派が拠点にしてきたアレッポ東部から住民と戦闘員が撤退することでアサド政権軍と合意した。反体制派関係者が朝日新聞のインターネット電話取材に対して明らかにした。
シリア内戦終結、なお見通せず 反体制派、堅固な勢力圏
撤退は14日早朝に始まる予定。実施されれば、政権側のアレッポ完全制圧が確定することになる。ただ反体制派はアレッポの西に広がるイドリブ県などで依然として勢力を維持し、過激派組織「イスラム国」(IS)もシリアで一定の勢力を保っている。政権軍が全土を掌握するにはまだ時間がかかるとみられる。
この関係者によると、政権軍との合意はロシアとトルコが仲介したという。アレッポ東部に残った反体制派戦闘員は、目撃情報などから「投降しても政権軍に『処刑』されたり、拷問されたりする」とみて、徹底抗戦する覚悟だった。だがイドリブ県への「安全な移動」を政権側に保障され、撤退を決めたという。
一方、ニューヨークの国連本部…