日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁
日本銀行は20日の金融政策決定会合で政策の「現状維持」を決めた。長期金利の操作目標は「ゼロ%程度」とし、金融機関から預かるお金の一部につけるマイナス金利は年0・1%で据え置いた。長期国債の買い増し額は従来通り「年80兆円をめど」で変えなかった。景気の基調判断は「緩やかな回復基調を続けている」とした。前回は「輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている」だった。
政策委員9人(総裁、副総裁2人、審議委員6人)のうち、長期金利の操作目標などは賛成7、反対2の賛成多数で決めた。
最近の物価上昇率はマイナス圏で、目標の「2%程度」は遠い。米大統領選でトランプ氏が勝利後、円安・株高が続くが、同氏の政策の具体策はまだ見えない。日銀は、従来通りの長期金利操作、マイナス金利、国債の大量買い入れ政策を続けて、景気や物価の動向を見極めるべきだと判断した模様だ。
米国の長期金利が上がった影響…