子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に健康被害の訴えが相次いでいる問題で、厚生労働省の研究班(研究代表者=祖父江友孝・大阪大教授)は「ワクチン接種歴がなくても同様の症状をもつ子どもが一定数存在した」とする研究結果をまとめた。「この研究では接種と症状との因果関係には言及できない」としている。同省の専門家検討部会で26日午後に議論する。2013年から中止されている接種勧奨を再開するかについて、厚労省は「ただちには判断しない」としている。
調査は、全身の痛みや運動障害などが3カ月以上続き、通学や仕事に影響があるとして、昨年7~12月に受診した12~18歳の子どもの有無を、小児科や神経内科など全国の約1万8千の診療科に尋ねた。
その結果、接種後に症状を訴えた女性は人口10万人あたり27・8人だったのに対し、接種していない女性では同20・4人だった。接種対象ではない男性でも同20・2人いた。
症状でみると、頭痛や腹痛は接…