宮澤みきおさんたちが眠る墓前で手を合わせる母の節子さん=30日午後2時1分、埼玉県新座市、国吉美香撮影
東京都世田谷区の住宅で2000年12月、宮澤みきおさん(当時44)ら一家4人が殺害された事件は、30日で発生から16年がたった。母の節子さん(85)はこの日、4人が眠る埼玉県新座市の墓前に線香を供え、静かに手を合わせた。
事件は00年12月30日深夜に発生。宮澤さんと妻泰子さん(当時41)、長女にいなさん(同8)、長男礼君(同6)が殺害された。
節子さんは毎朝、仏前にご飯を供えて「おばあちゃんはこうして元気でやっています」と4人に声をかける。命日のたびに、「なぜ殺したのか」という思いが募る。みきおさんは今年で還暦を迎えるはずだった。犯人に対し、「16年が経った。年貢の納め時と思って、自首してもらいたい」と語気を強めた。
宮澤さんの自宅前では献花式があり、警視庁の露木康浩・刑事部長と捜査員ら約20人が黙禱(もくとう)して、事件の解決を誓った。
警視庁は延べ約25万5千人の捜査員を投入したが、解決には至っていない。高田浩・捜査1課長は「どんなささいな情報でも丹念に捜査する。情報の提供をお願いしたい」と話した。情報は成城署捜査本部(03・3482・0110)へ。