18日の甲子園ボウルの第1クオーター、早大WR西川をタックルで止める関学大DB岡本(左)=高橋雄大撮影
アメリカンフットボールの日本一を決める日本選手権第70回ライスボウル(朝日新聞社など主催)は来年1月3日、東京ドームである。学生代表の関西学院大には、どん底からはい上がった2人の選手がいる。
RB(ランニングバック)の野々垣亮佑(りょうすけ)とDB(ディフェンスバック)の岡本昂大(こうだい)(いずれも4年、関西学院)。得意を磨いて、攻守の要にまで成長した。
野々垣は身長166センチと小さく、「走り屋」として優れたスピードもパワーもなかった。2年生の時、コーチから「スタッフになることも考えたら?」と“戦力外通告”を受けた。
たった一つの得意技にかけた。「スピン」。タックルにきた相手と接触する瞬間、踏み込む足を軸にして体を素早く1回転させてかわす動きだ。練習開始の2時間半前から、ただ走るだけの自主練習でもスピンで終わるように心がけ、もくもくと技を磨いてきた。
徐々に出場機会が増え、昨年か…