先月のサントリー戦後あいさつするヤマハ発動機。⑩はSO、①は左プロップ、⑤は右ロックなど背番号でポジションがわかる
ラグビーのトップリーグ(TL)が選手の背番号について、ポジションを表す従来のものから選手固有の持ち番号制への変更を検討している。2月18日のチャリティーマッチ(北九州)でスーパーラグビーのサンウルブズと対戦するTL選抜に試験的に導入し、早ければ2018年度から採用したい意向だ。
年間20試合近くのTLでは先発メンバーの入れ替わりがあるため、選手それぞれの体格に合わせ、同じ背番号でも数通りのサイズのジャージーを用意する必要があった。だが、プロ野球のようにチームごとに選手固有の背番号にすれば、ジャージーはワンサイズだけで済み、コスト削減にもつながるため、チーム側から要望があった。将来的に人気選手の背番号が定着すれば、レプリカジャージーの販売など新たな展開も期待できる。
国際統括団体ワールドラグビー(WR)の「競技に関する規定」では、国際試合ではスクラムを最前列で支えるプロップの1番からフルバックの15番まで、左から右、前から後ろへポジションごとに決められた背番号をつけ、控え選手の番号もFWからバックスの順にすると定められている。国内試合でもこの規定に準じてきたが、WRに変更を問い合わせたところ、「問題なし」と回答を得たという。選手は2桁以内の番号から選ぶことになる。
現在首位を走るサントリーのSH流主将は「知らなかった。基本的に『9』か(リザーブの)『21』しか付けたことがないので、今は他の番号は考えられない」と話している。ファンにも背番号でポジションを確認する見方が定着しており、運営上の混乱や記録の集計で問題ないかなどを検証する。(森田博志)