バングラデシュの警察当局は6日、首都ダッカの中心部で同日未明、武装勢力との銃撃戦で2人を射殺したと発表した。地元メディアによると、2人はそれぞれ、昨年7月のダッカのレストラン襲撃テロと、2015年に同国北部で起きた日本人射殺事件への関与が疑われているという。
デイリー・スター紙(電子版)などによると、オートバイに乗っていた2人が警察の検問で制止され、爆発物を投げて逃げようとしたが、射殺されたという。
日本の援助関係者ら7人を含む20人以上が殺害されたダッカのテロについて、警察は地元過激派「バングラデシュ・ムジャヒディン集団(JMB)」の分派「新JMB」による犯行と断定しているが、中東の過激派「イスラム国」(IS)と連携していたことも明らかになっている。
死亡した2人はいずれも新JMBの幹部とされ、1人はヌルル・イスラム・マルザン容疑者といい、警察はダッカのテロの「作戦司令官だった」としている。もう1人のサダム・ホサイン容疑者は、15年10月に同国北部ロングプールで農業関係の活動に従事していた星邦男さん(当時66)が殺害された事件など、10件に関与した疑いで逮捕状が出ていたという。(ニューデリー=武石英史郎)