新日鉄住金大分製鉄所(大分市)で5日未明に発生した火災は、6日午後0時半現在、鎮火はしていないものの、延焼の恐れはなくなった。火災現場の地下室が焼け、直接放水できないことなどから、消火が難航していた。
大分の新日鉄住金で火災 未明の出火、いまだ鎮火せず
大分製鉄所によると、火災が起きているのは、構内にある厚板(あついた)工場内の電気システムを管理する「主電気室」。5日午前1時半ごろ、警報が鳴り、従業員が駆けつけると煙が充満していた。当時、主電気室は無人でけが人はいない。
市消防局によると、発生直後、室内は煙と熱気が充満し、進入できない状態だったため、外部から放水したが、水は室内に届かず消火に至らなかった。5日午後に主電気室の外壁に穴を開けて排気し、5日夕に室内への放水を始めた。
だが、主電気室の地下ケーブルも焼けていることが判明。放水が届かないため、市消防局は地下室を水没させて消火することを決め、6日朝から注水しているが午後0時半現在、鎮火には至っていない。ただ、煙の勢いは弱まり、延焼の恐れもなくなった。
大分製鉄所近くに住む主婦安部由子さん(67)は「ここは海沿いのため、風が強く延焼が心配」と話した。