広瀬アリスさん=滝沢美穂子撮影
■舞台「世界」に出演、広瀬アリスさん(22)
2015年に雑誌「セブンティーン」の専属モデルを卒業したとき、「お芝居一本でやっていく」と決めていた。ドラマと映画に足場を置いたが、今度、赤堀雅秋作・演出の「世界」で舞台に初挑戦する。
「いまの自分にできるのか、不安の方が大きくて……。おなかが痛い」と緊張を隠さない。同じ顔ぶれのスタッフに囲まれて撮影するドラマや映画と違い、毎公演違う観客と対峙(たいじ)しなければならない。「お客さんの空気感をうまくとりこめるかどうか。まったくわからないので、正面からぶつかっていくしかない」と意気込む。
千葉の町工場を経営する家族と、取り巻く人々という逃れられない濃密な人間関係の中で、親子の確執や浮気などが発覚していく。広瀬は昼はOL、夜は風俗嬢として働く女性を演じる。
赤堀の作品については「人間のちょっと悪い、暗い部分を描いている。だからこそ出る人間の面白みが大好き」。そう語るとき、目がいっそう輝いた。「陽より陰。人という存在の本質を見たいんですよね。関わった人すべての。そういう人間の泥臭さに自分もおぼれているから、人間らしい生き方をしてるなぁという人が好きです」
小学6年のときに地元の静岡で…