米大統領にトランプ氏が就任してから初めての取引となった週明け23日の東京金融市場では、円高と株安が進んだ。就任演説で経済政策への踏み込んだ発言はなく、米国の景気拡大への期待感が後退した。保護主義的な政策を打ち出していることに警戒感は強い。当面はトランプ氏の言動に相場が左右される展開が続きそうだ。
「就任演説では経済政策がどう動くか分からない。しばらく取引は様子見ですよ」。仕事の合間に毎日、スマートフォンで株を取引するという都内の男性(24)は23日、保有する東証1部の株の売買を手控え、慎重姿勢に徹している。
この日の外国為替市場では、対ドルの円相場は前週末より1円超円高に振れ、1ドル=113円台半ばをつけた。日経平均株価は一時250円超下落し、終値は前週末より246円88銭(1・29%)安い1万8891円03銭で、3営業日ぶりに1万9000円を割り込んだ。米国や世界経済の先行きに不透明感が強まり、自動車や精密機器など輸出関連株の値下がりが目立った。
トランプ氏が就任演説などで「…