菅義偉官房長官は5日、山口県岩国市を訪れ、村岡嗣政知事や福田良彦市長とそれぞれ会談し、米軍再編に伴う米海軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機の岩国基地(山口県)への移駐計画について理解と協力を求めた。知事らから安全確保や騒音対策、地域振興などの要望を受け、菅氏は「真摯(しんし)に受けとめ、しっかり取り組む」と語った。
空母艦載機の移駐は、2006年に日米両政府が合意した米軍再編ロードマップ(行程表)に盛りこまれた。今年11月から来年5月ごろにかけて段階的に進められる予定だが、地元の同意は得られていない。
菅氏は会談後、記者団に「地元の要請を目に見える形で実現したい」と強調。米軍再編に伴い、国が山口県に支給している交付金について、公共事業以外にも使えるよう検討する考えを示した。