記者会見後、握手するホンダの八郷隆弘社長(右)と日立オートモティブシステムズの関秀明社長=7日、東京都港区、榊原謙撮影
ホンダと、日立製作所の自動車部品子会社「日立オートモティブシステムズ」は7日、合弁会社をつくり、電気自動車(EV)などに使うモーターの量産に取り組むと発表した。ホンダは「自前主義」へのこだわりを捨て、他社にも販売。生産コストを減らし、次世代エコカーの普及を目指す。
合弁会社は、ホンダ以外の取引先にも受け入れられやすいよう、日立51%、ホンダ49%の出資比率で今年7月に設立。EVやハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)用のモーター開発を進め、時期は未定だが、米国と中国で量産に入る。米中両国で環境規制が強まり、今後はエコカーの最大市場になる、との読みがある。
ホンダは、動力源としてエコカーの性能の決め手となるモーターの自前開発にこだわってきた。しかし、研究開発費はトヨタ自動車の7割ほどで、独自開発の負担は大きい。そこで、日産自動車や米ゼネラル・モーターズ(GM)などにモーターを納めてきた日立と量産を急ぐことにした。
世界最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は2025年までに年200万~300万台のEVを売る目標を打ち出しており、調達規模を生かしたコスト削減を一気に進める構え。ホンダは日立と量産したモーターを他社にも広く売ることで対抗する。記者会見で八郷隆弘社長は「手放しでお願いするのではなく、我々の知見を入れて一緒になってやっていく」と話した。
先進的な自動車部品は成長市場…