独VWの新型SUV「ティグアン」は、バンパーの下に足を出し入れすると荷室の扉が開く
足を車のバンパーや側面の下に差し入れると、トランクやドアが自動で開く機能が、新型車に搭載され始めた。買い物で両手がふさがった時などに便利な機能だ。輸入車に多かったが、国産車にも広がってきた。
独フォルクスワーゲン(VW)は1月発売の新型スポーツ用多目的車(SUV)「ティグアン」にこの機能を搭載。車体後ろのバンパーの下に足を差し入れて抜くと、数秒後にテールランプが光り、荷室の扉が開いた。車の鍵を持っていなければ作動しない。オプションで選べる機能だ。
車両後部のセンサーが足の動きを検知して、荷室やトランクの扉を開く仕組み。同じドイツ車のBMW「3シリーズ」、メルセデス・ベンツ「Eクラス」、アウディ「A4」などにも、同じ機能は装備されている。同じ動作で荷室の扉を自動で閉じられる機能がある車もある。
買い物で両手に荷物を持っていたり、子どもを抱きかかえたりしているときに、手を使わずに荷室などが開けられるので便利だ。
日産自動車は、昨夏発売したミニバン「セレナ」で、車体側面のスライドドアの下に足を差し入れると、ドアが自動で開く機能を導入した。一部のグレードで注文できる。駐車場が狭い日本では、後部の荷室の扉を大きく開けることができず、側面のドアを開けることが多いことに対応した。これまではこうした機能向けのセンサーは高価だったが、スマートフォンなどでセンサー類が多く使われてコストが下がり、車への採用が広がっているようだ。(榊原謙)