屋台店主の公募をめぐる不正問題で、福岡市は15日に屋台選定委員会を開き、ほかの選定委員も内部情報を応募者に漏らしていたことを公表した。さらに市税滞納の疑いで失格の可能性がある応募者の情報が、外部に漏れていたことも明らかにした。
屋台店主公募、選考過程で不適切な行為 福岡市調査
市によると、選定委員の星野美恵子市議(共産)が昨年8月、配点表などを記した委員会の内部資料のコピーを応募予定者に渡したという。星野市議はこの日の会合で、「屋台経営者の意見を聞こうと渡したが後で非公開資料とわかり、回収を指示した。私のミスだった」と謝罪した。この応募者は2次選考で落選したという。
また、昨年11月の選定委で、応募者のうち市税滞納者や未申告者10人の失格予定が報告された翌日、別の市議から担当課に応募者の名前を挙げて、問い合わせがあった。後にこの応募者は失格に該当しないことが判明し、最終的に合格した。市は名前が漏れたものの、審査には影響がなかったとしている。
会合では、選定委員だった天神地区の屋台組合長(当時)らから指導を受けた9人の応募者の処遇も協議。今後聞き取り調査を行い、対応を決めるという。(原篤司)