学校法人・加計(かけ)学園が公募で国家戦略特区での獣医学部設置を認められる約2カ月前の昨年11月、山本幸三地方創生相が日本獣医師会の幹部に「愛媛県今治市」「加計学園」の具体名や自治体の負担額を挙げて獣医学部の新設方針を伝えたとする同会の面会記録について、山本氏は20日午前、「獣医師会側の思い込みと私の発言を混同したものであり、正確ではない」と述べた。
公募2カ月前に「加計」伝達 山本創生相、獣医師会に
内閣府で記者団の取材に応じた。
山本氏は昨年11月17日の獣医師会幹部との面会について「私から『広域的に獣医学部が存在しない地域に限り新設を認めることとなり、パブリックコメントを始めることになった』と発言した。これに対して獣医師会側は、それは当然、四国の今治となったと決めつけた言いぶりで対応していた」と説明した。
今治市の財政状況への言及については「従来、北村顧問(政治団体・日本獣医師連盟の北村直人委員長)から調べるよう要請があり、今治市に聞いたところを概略説明した」とし、「あくまでも公募が大前提であるため、事業実施主体といった表現をしており、加計学園と特定して言ったことは全くない」と強調。「私からは京都もあり得るということも述べた」と繰り返した。
そのうえで獣医師会の面会記録については「全体の会合を一緒くたにまとめて作っている。獣医師会側の思い込みで書かれた部分もある。非常に正確じゃない。残念だ」と述べた。