マキシムスマルバネクワガタ(荒谷邦雄・九州大学教授提供)
環境省は23日、輸入や販売が原則禁止される特定外来生物について新たに14種類を指定することを、専門家会合に示した。人気の高い外国産クワガタムシの一部や、サクラなどで被害が広がっているカミキリムシなどが含まれる。夏ごろの指定を目指す。
対象となったのは、インドや台湾などに生息し、ペットとして輸入されて沖縄県や鹿児島県で近縁の希少種との交雑が懸念されている大型のマルバネクワガタ属の10種類や、野外に放たれて関東地方に定着したチョウのアカボシゴマダラ、幼虫がサクラの生木を食い荒らして枯れるなどの被害が広がっているクビアカツヤカミキリ。鳥類はヒゲガビチョウ、シリアカヒヨドリの2種類が対象になっている。
これまでに指定された特定外来生物は132種類。指定されると、販売目的での輸入や、ペットとしての取引、野外へ逃がすことが禁止される。現在飼育中の個体は飼い続けられる。環境省は最後まで世話をするよう呼びかけている。(小坪遊)