色紙を手にするモデルのぺこさん=諫山卓弥撮影 3月8日は国際女性デー。モデルのぺこさんは「自分の気持ちに素直に生きて」と呼びかけます。 ◇ 芸能界にいても、他人と比べることはまったくないです。比べても意味ないやん、って思う。自分は自分だし、自分は「スペシャルガール」だと思っていいんだよ、って。どんなにダメダメな人でも絶対にひとつぐらい良いところはあるし、まず自分の良いところを見つけるのが大事かな、と。 恋愛でも、彼氏をつくるために男子受けする格好をしよう、というようなのは好きじゃない。最初はうまくいっても絶対にぼろが出るし、うその自分だから。 私がりゅうちぇると出会えてこうなれたのも、そこだと思う。会った瞬間にお互い一目ぼれして、「自分を大事にしているんだな」って思えたんですね。 だから、自分のすてきなところを殺してまで出会うのは違うんじゃないかなと思うし、もったいないよ、って思います。 そんなことをしなくても、絶対にそのままを受け入れてくれる人はいるから。私はそれを証明したよ、って思う。 高校の時は学校の男子が嫌いで、絶対に付き合いたくないと思っていた。うるさいし、いちびっている(調子に乗ってふざける)感じが本当に無理。私のことを理解してくれる人がおるはずや、と思っていた。 私、小さい時から理想のタイプが全然変わってなくて。ブロンドで顔がちょっと長めで目がくりっとしてて、優しくておもしろくて、プライドが高くなくて、ディズニーランドに一緒に行けて……。 でも、現実味がないのは分かっていたし、夢の世界だったので、りゅうちぇるに会った時は、本当に王子様が現れたっていう感じだった。 りゅうちぇるは、めちゃくちゃ優しいし、たくさん自分を曲げてくれるけど、強い芯があるし、いざというときは本当に男らしいし、しっかりしている部分もたくさんある。 男らしさも、強さで表現するんじゃなくて、心の優しさだったりとかで伝わるので、そこが本当に好きです。夢じゃないかな、って不安になるくらい理想だし、幸せ。でも、私を貫いてきたから出会えたのだと思うんです。 私は小さい頃から「人と一緒」が嫌で、常に人と違う格好をしてきました。クラシックバレエをやっていたこともあって表現することが好きで、「人とは違う」と思われたかった。 中学や高校は制服だから髪形で表現するしかなくて、めっちゃ短くしてボーイッシュにしたり、スカートも周りが短くしている中で長くしたり。 私のブログには「性格もファッションも、学校や友達にあわせちゃう」「着たいものはあるけど似合わない気がする」というような相談が多いです。私が感じたことのないようなことを相談してくれる。 着たいと思うものを自信満々に着ていたら、きっと似合うし、似合わせられる。私は高校時代、地元の駅でよく周りの人からジロジロ見られたけど、超ドヤ顔で歩いていた。目立ちたがりではないんですけど、単純に着たいから着ているだけ。素直な気持ちに従っているだけなので、みんなもそうして欲しいな、って思う。まず、理想の自分になるのが一番楽しいから。 理想の自分ですか? 見た目は、90年代のロサンゼルスに住んでいるような、ラフに生きている感じの女の子。それと、自分を一番大切にして、好きなことをしていきたい。 昨年末から英語を習い始めました。私のファッションを見て、海外の人がSNSで「かわいい」と言ってくれることもある。ファッションでこんなに世界が広がるなら、英語が話せたらもっと広がるやろうな、って。たくさん海外にも行って、憧れてきた洋画の世界に自分の足で行こうと思います。 自分のことを大好きじゃないとキラキラできないし、「自分に自信があるんだな」という人は楽しそう。私、「自分なんて」と思ったことがないんですよね。なんでだろう。人は人、自分は自分、というのが大きいですね。(聞き手・山本奈朱香) ◇ 1995年生まれ。10代の女性に人気のファッションモデル。大阪出身。ブログやツイッターに多くのファンを持つ。昨年末、モデルのりゅうちぇるさんと結婚した。 ◇ 女性に生まれたことを喜び、みんなで祝福したい。3月8日の国際女性デーに向けて、朝日新聞は新企画「Dear Girls」を始めました。紙面や朝日新聞デジタルで展開していきます。 自分らしく生きるってどういうこと? 日本の女性が自由に生きることを阻むものって? ご自身の思いや経験談、これから大人になる女の子たちへのメッセージ、関連画像などを自由にお寄せ下さい。紙面や「朝日新聞 Dear Girls」のフェイスブックページ、ツイッターで紹介します。 ツイッターやインスタグラムなどSNSでハッシュタグ「#女子だからって言わないで」もしくは「#女子に言わせて」で投稿のほか、メール( deargirls@asahi.com )でお送りください。 |
理想の相手、「私」を貫いたから出会えた ぺこさん
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