世界スプリント選手権で優勝し、帰国した小平奈緒=成田空港
スピードスケートの世界スプリント選手権で日本女子として初の総合優勝を果たした小平奈緒(相沢病院)が28日、大会があったカナダから帰国し、成田空港で取材に応じた。「積み上げてきたものが結果につながった」と喜びを語った。
500メートルと1000メートルを2日間で2回ずつ滑り総合得点で競うこの大会で、1回目の500メートルで日本女子初の36秒台となる36秒75の日本新記録をマーク。総合146・390点は世界新記録だった。「今は滑り終わった後に電光掲示板を見るのが楽しみ」。一方で、「平昌(ピョンチャン)五輪への通過点だと思っている。自分の中ではまだ伸ばせる感覚がある」と満足はしていない様子だった。
500メートルでは今季、国内外で負けなし。3月11日にノルウェーで始まるワールドカップ最終戦で五輪のプレシーズンのレースを終える。「フォームが良いので体調を崩さなければ悪い結果では終わらないと思う。しっかり締めくくりたい」
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世界スプリント選手権を制し、28日に帰国した小平奈緒と報道陣との主なやりとりは次の通り。
――大会を振り返って
初めての世界スプリントチャンピオンということで、しっかり4レース滑り切れたことが結果につながったのかなと思います。
――500メートルと1000メートルで日本新記録を出した
カルガリーのリンクレコードに近いタイムを出せたことはよかった。でも、自分の中ではまだ伸ばせる感覚があります。
――成長している感覚は
どちらも(日本新記録は)高速リンクでの自己ベストだった。積み上げてきた経験が、結果につながっているんじゃないかなと思います。
――昨季まで2年間、オランダに拠点を置いた
自分で選択してオランダに行かせてもらった。そういった経験をさせてもらえることのありがたみ、自分1人で生活する難しさを感じました。言葉や環境が違う中で生活して、生きる力のようなものを持って帰って来られたかなと思います。
――平昌五輪に向けての手応えは
オランダでの2年間を終えてから、(信州大時代から指導を受ける)コーチの結城(匡啓(まさひろ))先生のもとに集まるチームメートのところで練習してきて、結果につながった。その選択がよかったと確認できたことがよかった。