送検のため大阪府警本部を出る斉藤真由美容疑者を乗せた車=22日午前7時31分、大阪市中央区
大阪府寝屋川市のマンションで、バケツ4個にコンクリート詰めにされた乳児とみられる計4人の遺体が見つかった事件で、府警がうち1人の白骨化した遺体を調べたところ、着衣がなかったことが、捜査関係者への取材でわかった。府警は産後間もなく死亡し、遺棄された可能性があるとみて経緯を捜査する。府警は22日午前、斉藤真由美容疑者(53)=死体遺棄容疑で逮捕=を送検した。
「自分で死なせた」 遺棄容疑53歳逮捕 大阪・4遺体
自宅からコンクリ詰めバケツ 53歳女「子4人埋めた」
捜査関係者によると、4個のうち1個のバケツのコンクリートを解体して遺体を調べたところ、衣服はなく、骨折などの目立った外傷はなかったという。大きさなどから乳児とみられるが、性別や死亡時期、死因などはわかっていない。今後、ほかの3人の遺体についても調査を進める。
斉藤容疑者はそれぞれ出産した時期は20~25年前だとし、「産んですぐに遺棄した。セメントは自分で買ってきて、全部1人でやった」と供述。いずれも死産ではなく、出産後に自分で死なせたとの趣旨の説明をしているという。
また、4人の父親が同じ元交際相手とし、「その男性には妊娠を伝えず、1人で産んだ。出産には気づかなかったと思う」とも話している。府警は今後、この男性から話を聞くことも検討している。
斉藤容疑者は1992~97年ごろに死亡した乳児1人の遺体を当時住んでいた寝屋川市内の自宅に放置した後、2015年夏に現在のマンションの一室に転居して遺体を移し、押し入れの中に遺棄したとして、死体遺棄容疑で、21日に逮捕されていた。