右から中村鴈治郎さん、中村芝翫さん、片岡孝太郎さん
日中国交正常化45周年を記念して、国際交流基金は18~20日、松竹大歌舞伎北京公演を開催する。中村鴈治郎さん、中村芝翫さん、片岡孝太郎さんら約100人の大公演団が北京を訪問する。
歌舞伎の様式美を楽しめる「義経千本桜 鳥居前」、ドラマ性のある「恋飛脚大和往来 封印切(ふういんきり)」、女形舞踊の「藤娘」を上演する。
鴈治郎さんは、2007年の35周年の時も父の坂田藤十郎さんと中国公演に行った。今回は「封印切」で飛脚問屋の忠兵衛を演じる。記者発表会で、鴈治郎さんは「後に心中に進む話ですが、この世で添えない男女が来世で添うために死ぬ話が中国でどう受け取られるのか。男女の純愛とうまく受け取ってもらえるかなと楽しみにしています」と話した。
「鳥居前」で佐藤忠信実は源九郎狐(ぎつね)を演じる芝翫さんは「荒事のだいご味があります。中国公演が定番になり、中国に歌舞伎座ができるぐらいの気持ちでつとめたい」、「藤娘」を踊る孝太郎さんは「京劇でも男の方が女の役をやります。負けないようにすてきな舞踊をできるようにと思います。日本の美や衣装の美しさも見て頂けたら」と話した。(山根由起子)