韓国・釜山の日本総領事館前に、日本の植民地支配下にあった朝鮮半島から徴用された労働者の像を設置する案が浮上していることが7日分かった。地元の労働組合関係者が明らかにした。日本政府に謝罪と賠償を求めるのが目的という。
像の設置を検討しているのは全国民主労働組合総連盟(民主労総)の釜山地域本部。同本部関係者によると、来年5月の設置を目指している。場所は検討中で、労働者が出発した釜山港に設置する案もあるが、日本総領事館がある釜山市東区など関係機関との協議はしていないという。
釜山の日本総領事館前には慰安婦を象徴する「少女像」が昨年12月に設置され、日本政府が移転を要求している。朝鮮半島出身の徴用工に関する賠償をめぐっては、1965年の日韓請求権協定で解決済みというのが日韓両政府の立場だ。日本総領事館前に設置されれば、新たな日韓の火種になりかねない。(ソウル=東岡徹)