学校法人「森友学園」の籠池(かごいけ)泰典理事長が代表を務める社会福祉法人「肇國舎(ちょうこくしゃ)」が運営する保育園(大阪市淀川区)について、市が昨年12月に実施した指導監査で、保育環境や利用者の負担金などについて改善を求めていたことが10日、市への取材でわかった。
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市保育企画課によると、市は児童福祉法などに基づき、年に1回、保育施設で指導監査を実施。職員が保育園を訪れ、同法などの規定に違反がないかどうか保育や経営の状況などを確認している。
昨年12月下旬の監査では、第2、第4土曜日を閉園していることを問題視。さらに保護者らが負担する教材費の一部や食事にかかる費用が高い可能性を指摘するなど、5項目について改善を求めた。
保育園を所管する局の幹部は「他の施設の監査に比べ改善点は多い。改善されなければ業務改善命令を出す可能性もある」と話す。市は監査結果を1月下旬、園に文書で通知。その後、園からは対策をまとめた報告書が出されたが、書類に不備があるため、再提出を求めているという。(山中由睦)