民進党結党1年に合わせて街頭演説をする蓮舫代表=27日午後、東京都千代田区、中崎太郎撮影
民進党が27日、結党1年を迎えた。昨夏の参院選では「安倍政権下の改憲阻止」を掲げた野党共闘で世論の一定の支持を集めたが、蓮舫代表は政権への明確な対抗軸を示さず、執行部内からも教育無償化などの改憲を求める声が上がる。改憲勢力が狙う項目絞り込みに対し、今後結束して対応できるかが課題だ。
「今すぐ絞り込む段階では全くない。丁寧な議論をし続けていくことが大事だ」。民進党の野田佳彦幹事長は27日の会見で、自民党や日本維新の会が狙う憲法改正項目の絞り込みについて、こう語った。
民進は昨年3月、民主党と維新の党が合流して結党、憲法をめぐる「寄り合い所帯」の性格を一層強めた。蓮舫氏は昨秋の代表選で、統治機構改革での改憲を求める旧維新グループに配慮して「議論する」と表明。一方で、旧社会党議員を含むリベラル派を取り込むため、前原誠司元外相が訴えた9条改正には反対した。
代表就任後は、党内論議のために党の憲法調査会を再始動させ、「安倍政権下の改憲阻止」を掲げて野党共闘を主導した枝野幸男前幹事長を会長に起用した。
国会の憲法審査会では、解散権や天皇陛下の退位などについての議論を求め、改憲項目の絞り込みには応じない姿勢を見せるなど、「安倍政権下の改憲阻止」の旗はいまも降ろしてはいない。ただ、掲げているのかどうかも、わかりにくい状態になっている。
そもそも蓮舫氏の憲法をめぐる…