政府はギャンブル依存症対策として、インターネット経由での馬券などの購入制限や、パチンコの出玉規制の強化に取り組む方針を固めた。31日に関係閣僚会議を開き、夏ごろまでに具体的な対策案をまとめる。秋の臨時国会で必要な法改正に取り組む方針。
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競馬については、ネットによる購入制限を進める。現在、1回の投票(購入)あたりの購入上限額は100万円で、週末ごとに300回まで投票できる。ネット経由では現金を扱わないため依存症に陥りやすいと判断。1回あたりの金額や回数の引き下げを検討する。競輪や競艇など既存の公営ギャンブルでも同様の取り組みを進める。
パチンコでは「深刻な依存状況を放置できない」(政権幹部)として、射幸心を過度にあおらぬよう、出玉規制に向けて風営法施行規則の見直しを検討する。パチンコは一般に1玉4円で借りて打ち、「大当たり」などで多くの玉を得る仕組み。得られる玉数を減らすことでギャンブル性を抑制できるとみている。
このほか、本人や家族の申告に基づく利用制限も検討。パチンコ業界が進める利用者自身で上限額を決められる「自己申告プログラム」の普及を促すほか、「ギャンブル依存症」と診断された患者の家族から申告があった場合に施設への入場や利用を制限する仕組みも検討する。
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