オーストラリアの首都キャンベラ近郊で6日夜から7日朝にかけて、刃物で切りつけられるなどして1人が死亡、3人がけがをする事件があった。警察は16歳と15歳の少年を殺人容疑で逮捕。「テロとの関連がありうる」と捜査を始めた。
警察の発表や地元メディアによると、現場は首都近郊のクエンベヤン。6日深夜、パキスタン人の男性(29)が、勤務していたガソリンスタンドで複数回、切りつけられて死亡。7日早朝には、別の場所で男性1人が切りつけられ、さらに2人の男性がビール瓶などでけがをさせられた。警察は犯人の逃走車の情報から2人の少年を逮捕した。
記者会見した警察幹部は「いくつかのテロ行為につながりうる情報がある」と説明。特に16歳の少年を調べているとした。地元メディアは、現場のスタンドの窓ガラスに血で「IS」と書かれていたと報じた。
豪州の捜査当局は、昨年12月、クリスマスの時期にメルボルン中心部で爆破テロを企てたとして容疑者7人を逮捕するなど、テロへの警戒を強めている。(シドニー=小暮哲夫)