(11日、サッカーACL 浦和1―0上海上港)
3人のDFがシュートを防ぎにきたが、浦和のFWラファエルシルバは落ち着いていた。前半44分、ゴール前で左からのパスを右足で止める。一瞬体を細かく動かすフェイントを入れ、右足を小さく振り、ゴール左隅に先取点を決めた。
試合開始20秒過ぎに左クロスに右足を合わせ、シュートを右ポストに当てていた。2度目の好機は、確実にものにした。25歳のブラジル人FWは、これで公式戦8戦目で8点目だ。ラファエルシルバは「これだけ得点するチャンスが多いチームでプレーしていれば、自然の流れだ」。
右足の張りの影響でJ1の直近2試合を欠場していたが、快足をとばしたドリブル突破など、その影響を感じさせない動きだった。後半36分に交代するまで、浦和の攻撃を引っ張った。
■「余計なこと考えず」西川、PK止める
浦和のGK西川は、無意識に動いた。後半20分の上海上港のPK。キッカーは、ブラジル代表経験のあるFWオスカル。西川は「余計なことを考えずに、タイミングを合わせて跳んだ」。左に跳んで伸ばした右手でシュートをはじいた。球はバーに当たってこぼれた。
同31分に再びあったPK。今度は動かずにどっしり構えると、オスカルのシュートはバーの上へ。その後も好セーブの連続で、味方が挙げた1点を守った。
上海戦前まで今季は公式戦10戦で無失点は2戦。浦和での失点が多いことが原因で、ワールドカップアジア最終予選の日本代表戦で先発を外されていた。日本代表のハリルホジッチ監督が視察すると知っていた試合で見せたビッグセーブ。「自分の仕事は止めること。結果として出せた」。アピールにも成功した。