北朝鮮情勢をめぐり日本外務省が韓国に滞在・渡航する人に注意を促す海外安全情報を出したことについて、韓国政府が13日までに、外交ルートで日本政府に懸念を伝えていたことがわかった。一方、安倍晋三首相はこの日の国会答弁で、北朝鮮がミサイル弾頭にサリンを装着する能力を保有している可能性があるとの見方を示した。
日本外務省は11日、韓国に在留する邦人や渡航者に対し、「ただちに安全に影響がある状況ではない」としつつ、北朝鮮の最新情報に注意するよう呼びかけた。複数の外交筋によると、韓国政府は12日、外交ルートを通じて「なぜ、このタイミングでこうした呼びかけをしたのか」「変に不安をあおる恐れがある」などと伝達。日本政府は「渡航者などから問い合わせがあったので出した。あくまで注意喚起だ」と答えたという。
核・ミサイル開発をやめない北朝鮮に対し、米国のトランプ大統領は「すべての選択肢はテーブルの上にある」とし、北朝鮮への軍事力行使も辞さない構えをみせ、原子力空母カールビンソンを朝鮮半島近海に派遣した。こうした情勢を受けて日本政府は注意喚起を促したものだが、この対応には日本政府内でも「韓国が危険だと言ってるようなものだ」といぶかる声が出ていた。
一方、日本政府は北朝鮮情勢に…