【ロンドン=小滝麻理子】英国のウィリアム王子(32)の妻、キャサリン妃(33)が2日午前8時34分(日本時間同午後4時34分)、ロンドン市内のセント・メアリー病院で女児を出産した。2011年春に結婚し、13年に第1子のジョージ王子をもうけた夫妻にとっての第2子となる。王位継承順位はチャールズ皇太子、ウィリアム王子、兄のジョージ王子に次いで4位になる。
英王室が同日、発表した。女児の体重は約3700グラム。名前はまだ公表されていない。母子ともに健康という。
ウィリアム王子が出産に付き添い、エリザベス女王やチャールズ皇太子、キャサリン妃の家族らも喜んでいるという。
女児には「プリンセス(王女)・オブ・ケンブリッジ」の称号が与えられる。BBC放送によると、英王室に王女の称号を持つ女児が生まれたのは、1990年のユージーン王女の誕生以来、25年ぶり。
ウィリアム王子は2日、病院から姿を現し、報道陣に手を振り「とてもうれしい」と笑顔を見せた。英国のキャメロン首相は「とてもうれしいことだ」とツイッターにお祝いの言葉を投稿した。
セント・メアリー病院前で女児誕生を祝う英王室ファン(2日)=ロイター
第2子の出産予定日は既に過ぎており、待ちわびた市民が病院の前に集まるなど期待感が高まっていた。これまで性別は知らされておらず、女児の誕生が発表されると、「王女だ!」と歓喜する人々の姿が目立った。
英国の王位継承は従来、直系男子を優先し、エリザベス女王のように男兄弟がいない場合は女性が王位に就いた。英政府は男子優先は時代に合わないとの世論を踏まえ、性別にかかわらず長子が王位を継承できるよう制度を改めた。
キャサリン妃は2日早朝に陣痛を訴え、故ダイアナ元皇太子妃がウィリアム王子を出産した同病院に入院。ジョージ王子も同病院で生まれた。英国内では女児の名前が話題になっており、「ダイアナ」や「シャーロット」「アリス」などの名前を市民が予想している。