強風の影響で壊れた北海道奥尻島津波館の屋根(奥尻町教育委員会提供)
発達した低気圧の影響で18日、北海道内では各地で、強風にあおられた人が負傷したり、住宅が破損したりするなどの被害が出た。道内では同日遅くまで大荒れの天気が続く見通しで、気象台などが注意を呼びかけている。
道危機対策課などによると、道南の伊達市では、89歳の女性など2人が強風にあおられて転倒したり、体をぶつけたりするなどして軽傷を負ったという。同市内では、午前8時55分に最大瞬間風速31メートルを観測。小屋が倒れたり、屋根のトタンがはがれたりする被害が出ているという。
奥尻町では奥尻島津波館の入り口の屋根が縦10メートル、横3メートルにわたってはがれるなどした。この日は臨時休館し、19日から通常通り開館する予定という。
学校などの休校、休園も相次ぎ、道教育委員会によると、室蘭市や苫小牧市などを中心に公立幼稚園、小中高校、中等教育学校、特別支援学校計114校で臨時休校したほか、109校が登校時間を繰り下げたり下校時間を繰り上げたりした。
ライフラインにも影響が出ている。北海道電力によると、道南や道央地域を中心にのべ約2万戸が停電したという。
低気圧の移動に伴い、被害は道央、道東地域にも拡大。札幌管区気象台によると、道内では今夜遅くまで荒れた天気が続く見通しで、強風や高波、河川の増水雨などに引き続き、警戒を呼びかけている。