講演前に経団連の榊原定征会長やトヨタ自動車の豊田章男社長ら少人数の参加者の前で話すペンス米副大統領(中央)=19日午後2時27分、東京都港区、竹花徹朗撮影
来日中のペンス米副大統領は19日、都内で経団連の榊原定征会長やトヨタ自動車の豊田章男社長ら日本の財界関係者と会談した。日本側の説明によると、ペンス氏は「ハイテク事業の拡大、雇用の拡大に協力して欲しい」と語り、米国への投資拡大を訴えた。
会合には、ほかに三井物産の飯島彰己会長、三菱重工業の宮永俊一社長、BTジャパンの吉田晴乃社長も出席した。榊原氏が「日本企業が米国の輸出と雇用に貢献していることを理解してほしい」と求めたのに対し、ペンス氏は「日本企業の活動を支援する」と語ったという。会談後、榊原氏は記者団に「(ペンス氏と)関係を構築できた。11月にはワシントンで会う。次回は具体的な話ができればいい」と語った。
ペンス氏は会談後、財界関係者らを前に講演した。米国工場への追加投資を発表したトヨタや、米国での投資・雇用計画を発表したソフトバンクの名を挙げ、「トランプ大統領の当選以来、日本企業は米国経済への関与を劇的に拡大した」と強調。日本企業が250社以上進出するインディアナ州知事時代の経験を振り返り、「私は日本が米国経済にとってどれほど重要かを知っている。我々は日本のキズナという言葉で表される関係を築いてきた」と話した。(山口博敬、五十嵐大介)